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特集1 企業開示と対話の行方


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統合報告書の最前線

JAPAN

小澤ひろこ

IIRC 日本事務局

Profile
会計監査法人系コンサルティングファームにて企業買収および事業再編のアドバイザリー業務の経験を経て、新日本有限責任監査法人に入所。幅広い業種のCSR・コンプライアンスの推進および、サステナビリティレポートを中心とした企業報告のアドバイザリーの経験を有する。現在は、同法人よりIIRCへ出向中。IIRC の日本事務局を務めている。米国公認会計士。

GLOBAL

ジュリエット・マーカム

IIRC Policy and Communications Manager

Profile
IIRCにおける施策とPR 担当。IIRCのデジタルプラットフォーム、ブランディング、出版物・プレゼンテーション資料の制作およびその翻訳の統括を担っている。エクセター大学政治哲学学士課程卒業。英国貴族院で秘書として食品廃棄および国際開発問題を担当した経験を持つ。Women2Winでのイベント・教育・PR担当、Conservative Friends of International Developmentでのイベント・物流コーディネーター等を歴任。

近年、企業は財務情報といった短期的な時間軸での情報開示に追われています。統合報告を用いることにより企業は自ら発信するメッセージをコントロールできるようになります。短期のみならず中長期的な戦略も合わせて提示することが可能になり、人材、技術、ノウハウといった今日のビジネスモデルの核である価値を中心に話をすることができるようになるのです。

報告書における変化は投資手法の変化に沿って進展しています。投資家が投資先を決定する際、その判断基準は価値創造モデルの分析や、その投資先候補が使用または影響を与える経営資源や資本によるところが大きくなってきています。

PwCとEYの調査によると、投資家は企業の価値創造モデルの説明の方法に改善を求めていることが分かります。EYの調査では7割の機関投資家が統合レポートを「必要」または「重要」であると回答しました。投資家はますます企業に報告の在り方についての要望を声にするようになってきています。