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特集2 ブロックチェーン技術と仮想通貨


Interview

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フィンテックは一時的なブームで終わるのか?

法律や制度が経済活動に対してどのような影響を与えるかを広く研究している柳川教授。フィンテック研究フォーラム代表も務める氏に、フィンテックが金融業界そして経済全体にどのようなインパクトをもたらしているのか、予想される今後の経済動向を伺った。

柳川範之

東京大学 大学院経済学研究科・経済学部教授

Profile
1963年生まれ。経済学博士。専門分野は金融契約、法と経済学。1988年慶應義塾大学経済学部通信教育課程卒業。1993年3月、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。同4月より慶應義塾大学経済学部専任講師。1996年東京大学大学院経済学研究科助教授。2011年12月より同教授。総合研究開発機構(NIRA)理事、日本応用経済学会理事等も務める。著著多数。フィンテック研究フォーラム代表。

金融というのは血液のようなもので、その循環機能によって経済を活性化させるサポート機能を持っています。

現在、金融業界は世界的に悩みを抱えています。欧州しかり、日本のゼロ金利政策しかり、停滞感は否めません。

私がフィンテックに注目しているのは、金融に対する技術と情報の革新が、業界の垣根を越えたプレイヤー同士のコラボレーションを促すからです。新しいサービスや革新的なビジネスモデルの創造、つまり経済活性化のきっかけになると期待できるのです。

一般に、技術革新により、コストが低下し、品質は向上し、今までできなかった仕組みが可能になると考えられます。事業のセットアップコストを低落させ、少人数でアイデアを持つ者が集まり事業を運営することが可能になるので、既存産業への参入が容易になり、ひいては新産業の創出が可能となるのです。